2026
07.11

令和世代の目に留まれ!
ブランディングの観点から、デジタルシフトを成功させるポイントとは?

50年企業のブランド

こんにちは。

『週刊目黒潤』編集部員Sです。本コラムでは、MeDeRu・目黒潤の数々の仕事にライターやディレクターとして関わってきた私の目線から、目黒の実績紹介もかねて、さまざまな「ブランディングお役立ち情報」をお伝えしていきます。

今回のコラムでは、令和以降のブランディングに重要な「デジタルシフト」について解説します。

デジタルシフトとは
紙や対面、電話などを中心としてきた従来の業務や情報発信を、デジタル技術を活用した形へと移行していくことを指します。単にWEBサイトを作る、SNSを始めるといった表面的な対応ではなく、情報の届け方、業務の進め方、顧客との接点そのものを、デジタル環境に最適化していくことです。

<ブランディングの観点から見た企業のデジタルシフトの例>
・これまで紙のカタログや営業資料で行っていた商品・サービス説明などを、WEBサイトやオンライン資料を使用して紹介する。

・パンフレットのみで伝えていた会社の歴史・理念を、ビジュアルも意識したWEB記事にして発信する。

(やや上級編で)
・店舗やオフィスでの体験を、WEBサイトやデジタルツール上でも疑似的に体験できるよう設計し、来訪前からブランドの空気感に触れられるようにする。
など

デジタルから伝わる視覚イメージが、企業イメージ全体に影響する


 
今の時代、何かを知りたいと思った時は「まず検索」が当たり前。例えば、ビジネス交流会で経営者と名刺交換をして、後日「この前会ったあの人の会社に、何かお仕事を依頼してみようか」あるいは「商品を注文してみようか」と、考えたとします。

まず、もらった名刺にコーポレートサイトのURLが記載されていたら、アクセスしますよね。その際に、アクセスした先が以下のような状態だったら、どう感じますか。

・サイト開設時以降、更新されていない。
トップページの「お知らせ」の欄には「ホームページを開設しました」の一文だけ。その日付を見ると、10年以上前……。

・各ページの入口がわからなくて、情報を探しにくい。
サイトの背景色がページバーの色と近くて溶けてしまっていたり、写真の背景と被っていて、見えづらい。やっと見つけてクリックしたら、工事中や404エラー……。

・シンプルに、ビジュアルがイマイチ。
予算をかけずに素人が作ったようなデザイン。もしくは、サイト開設時には、トレンド最先端のおしゃれなデザインだったかもしれないけど、長年リニューアルされてないから、今では時代遅れな印象……。

いかがでしょうか。
どの場合も、書いてある内容に目を通すより前に「この会社、大丈夫かな……」と、マイナスイメージを抱いてしまいませんか。特に、デジタルネイティブな若い世代ほど、最初のワンクリックで目に入ったものから受ける影響に、大きく左右されがちです。

企業や商品の価値を明確に伝えるには、一貫性のある世界観が重要


 
配色やデザインから伝わる視覚イメージが、企業の世界観と合っていない場合も、もったいないですね。

例えば、無印良品のような、シンプルで落ち着いた世界観の商品を扱っている企業のWEBサイトが、原色中心でバブリーな雰囲気だったとしたら。中川政七商店のような、日本の価値を大切にする企業のWEBサイトに「和」のテイストがまったく取り入れられていないとしたら。

その企業の魅力が伝わらないと思いませんか。WEBサイトは、言葉を超えてビジュアルで世界中に魅力を伝えるポテンシャルがあるのに、活かせないのは残念です。

また、アナログとデジタルとでコンセプトが統一されていない場合もあります。各々のコンセプトでしっかり作られていたとしても、伝わる視覚イメージがてんでバラバラだと、見た人に「あ、これはあの会社のものだ」と認識してもらえません。

情報が大量に流れる時代に「あ! あれだ」と思い出してもらうために


 
例えば、運動不足が気になって、よく筋トレの情報を検索している人のスマホには、パーソナルジムの広告が表示されるようになりますよね。その紹介文を読んでちょっと気になったとします。その後、街を歩いている時に「あ! あのジムが、ここにあるんだ」と発見する。そこから入会に至るのは、割とあることでしょう。

でもこの時「あ!」と発見できたのは、デジタルとリアルで、ビジュアルイメージが一致していたからですよね。そうでなければ素通りして、きっとそれきりでしょう。

日々新しい視覚的情報が目に入る。一度見てちょっと興味を持った程度だと、新しい情報に上書きされて、すぐに忘れてしまう。それが現代人の常。でも、街で「あ、この色の感じ、このロゴマーク、見たことある……あ、ネットでちらっと見て気になっていた、あれだ!」となったら、また思い出す。

そうやって、アナログ・デジタル両方からの刺激を与えることで、特徴や価値を覚えてもらう。その積み重ねがブランドイメージの定着につながるのです。

ブランドカラー(コーポレートカラー)やロゴマーク、全体の配色、デザイン、フォント、写真、言葉(キャッチコピーやタグライン)……一貫性のある世界観を持つことの重要性が、わかっていただけたでしょうか。

紙とデジタル、発色の違いを意識したカラーブランディングを


 
世界観の統一のために気をつけたいのは、紙とデジタルで、色ブレが生じてしまう可能性があるということ。パソコン上のデータをプリントアウトしたら「この青、こんなに暗かったっけ」など、色の感じがちょっと違って見えたこと、ありませんか。色によっては、その違いが目立つ場合があるのです。

そういった色の特性を踏まえてブランドカラー(コーポレートカラー)を設定しておけば、デジタルシフトした際にも、色ブレの心配は少なくなります。その判断は、色の専門知識が必要になるので、色彩分野の特許を3つ保有している「カラーブランディングの専門家」MeDeRu・目黒潤が、いつでもご相談に乗ります。

実際「自社内でチラシやパンフレットを作成する際、WEBサイトと同じ色を使ったつもりなのに、どうしても違う色に見える」というご相談が目黒に寄せられたことがあります。

「印刷時にくすまない配色」で、ブランドカラー(コーポレートカラー)を設計し、さらに、Webサイト・チラシなど、媒体ごとの色づかいの拠り所となるマニュアルを作成しました。

実例として紹介していますので、詳しくはこちらをご覧ください↓
https://ginza-mederu.com/2025/06/21/janga/

長年積み上げたブランドイメージやアイデンティティを犠牲にするデジタルシフトは、逆効果


 
「実際に会って話す。直接来て、見てもらう。それが我が社のアイデンティティです」という企業もあるでしょう。

もちろん、手触りや立体感、匂い、温度など、アナログだからこそ伝わる魅力・価値は多々あります。「昔ながらの雰囲気」こそが愛されている老舗が、性急に何もかもデジタル化してしまうと、逆にブランドイメージが崩れ、昔ながらのファンが離れていく可能性も考えられます。

ですが、デジタルの力を一切活用しないというのは、やはりもったいないです。アナログとデジタル、それぞれの役割があります。バランスを取って使い分けることが重要です。例えば「中高年ターゲットの情報はアナログメインで、若い世代ターゲットの情報はデジタルメインで伝えよう」など、明確な意思を持って使いどころを選ぶことが、令和以降もファンを増やし続けていくための秘訣だと思います。

何をデジタルシフトするのか、しないのか。それ自体が企業からのメッセージになるのかもしれません。

その判断基準の設計も、MeDeRu・目黒潤がご相談に乗ります。