前職は、ある企業の宣伝部で制作ディレクターをしていたので、電車広告もパンフレットもホームページでもなんでも、作り方は知っています。
チラシなんて、触れば紙の厚さを言い当てられるくらい、累計すれば億単位の部数を制作してきたと思います。
だけど起業して、「何でも屋さん」になるのは性に合わなかったので、ずーっと「色」という「一つの部品」に情熱を注いできました。
なので、「色は適当で良いから、とりあえず名刺作ってよ」みたいな、成果物だけを求められるお仕事は、お引き受けすることができませんでした。
まず、金額が全く合わないのです。
名刺は今の時代、2万円ぐらいでデザインから印刷までできますよね。
自分で作れるツールもたくさんあるので、なんなら無料でできてしまいます。
だけど私に頼むと、色から真剣に設計してしまうので、40万円ぐらいかかります。
呆れられたり、バカにされたり、「ニーズを分かっていない」などなど、凹むこともたくさん言われてきました。
だけど、誰の事業でもなく、私の事業なのです。
人の意見は勉強になるなと思っても、やり方を変えようと思うほど、心を動かされたことはありません。
理解してくださる方は少ないですが、価値を感じてくださる方は確実にいらっしゃって、今日の私がいます。
(お客様の皆様には、とても感謝しています。本当にどうもありがとうございます!)
そしてここに来て、避けて通ってきた総合プロデュース的なお仕事が増えてきました。
「一つの部品」を磨くことにこだわってきたからこそ、全体をみるようなお仕事もいただけるようになったのかな、と思います。
チラシ、ホームページ、パンフレットなどの二次元のものから、オフィスの内装デザインのような三次元のものまで、範囲は多岐に渡ります。
だけど、どれも「色」という「一つの部品」から入ることができるので、私のホームグラウンドで勝負することができます。
「部品」のことをよく分かっているので、制作ディレクターをしていた頃の私より、良いものをつくることができます。
今かな、と思います。
できるけど、ずっとやらなかったこと。
いつかできたら良いな、とタイミングを夢見ていたこと。
ずーっと磨いてきた「色」という「一流の部品」を「一流の名脇役」として、主役であるお客様が輝くお手伝いをします!