2025
12.25

ロゴマークで、安心感と新しさを伝える方法とは?

50年企業のブランド, 色×経営

こんにちは。『週刊目黒潤』編集部員Sです。本誌を一人でも多くの方の目に留まるものにするべく、お役立ちコラムの執筆を担当します。よろしくお願いします。

編集長・目黒潤は「色」と「言葉」を軸にした企業ブランディングの専門家。企業の唯一無二の魅力を可視化するブランドカラーの設計、経営者の想いを乗せた会社スローガンやタグライン、キャッチフレーズの作り方、心に刺さるキャッチコピーの作り方など、お手伝いできることがたくさんあります。本コラムにて少しずつご紹介、解説していきます。

前回<50年企業の「見た目」の老朽化問題>というお題にて、歴史ある企業が「見た目」を変えないことの価値と、変えなさ過ぎることのリスクについて、お伝えしました。前回のコラムはこちらです。

今回はその続き。「見た目」を変えるべきタイミングに来た時、どのように変わるのが効果的なのか、というお話です。

やみくもに変えるだけでは、「変わった!」という一時のインパクトにしかなりません。インパクトの波紋が収まった後は、慣れ親しんだ「見た目」の醸し出す安心感は失われ、「大切なものを無計画に変えた企業」というマイナスイメージが残るだけ。何のメリットにもなりません。


◆変わらないことの安心感は残す。

◆時代と共に前に進んでいることもアピールする。

その両方を叶えるために、MeDeRu・目黒潤だからこそ力になれることがある。


それが今回、お伝えしたいことです。

今回も具体例や私個人の視点も交えつつ、わかりやすく、お送りします。ターゲットや方向性の明確化、マーケティング戦略の立て方、従業員との意識共有など、企業の課題やお悩みごとの解決に、何かしらのヒントになれば幸いです。

地元民も旅行者も惹きつける「赤ローソン」

 

※画像はイメージです。 

突然ですが、コンビニのローソンの外観を、ちょっと思い出してみてください。
はっきりした青色の「LAWSON」の文字。文字と同色の太いライン。その下に細く入った赤いライン。おなじみの「色」と「形」が頭に浮かびますよね。実は、その「形」はそのままに「色」が違うローソンが建っている場所があるのを、ご存じでしょうか。

編集部員Sの出身地・広島県です。カープの本拠地であるマツダスタジアムの近くのローソンは、太いラインが青色ではなく、赤色。そう、カープカラーなのです。

地元民の試合観戦前の待ち合わせは「赤ローソン前」が定番。県外から訪れるカープファンがわざわざ立ち寄って写真を撮ることも多く、マツダスタジアムと並ぶカープファンの「聖地」と言っても過言ではありません。(2025年11月末時点で2店舗存在)

お店にとっては、待ち合わせや聖地巡りの拠点になることで買い物利用を促進できますし、「私の好きな球団のチームカラーに染まってくれるなんて!」と意気に感じて、ローソン自体に好印象を持つファンもきっといるでしょう。カープに興味のない人でも物珍しさから立ち寄ったり、SNSに投稿することがあるので、宣伝効果は小さくないはず。地域特化のブランディングの好事例ではないかと、個人的には思っています。

同じ「形」でも、違うイメージ

 

 

色違いローソンは、他の地域にもあります。例えば京都では、場所によって白や黒、茶色を基調にしたシックな色合いの店舗が建っているそうです。街の景観に自然になじませるための配慮だとのこと。このように街全体が一貫性のあるデザインコンセプトで整えられているからこそ、京都は多くの人々に愛され続けているのでしょうね。

広島版からは、カープ愛を鼓舞する情熱を。京都版からは、伝統的な街並みにふさわしい落ち着きや気品を。それぞれ、見る人はまったく異なるイメージを受け取ります。でも、ローソンはローソン。基本の青ベースのローソンを知っている人であれば、赤ローソンや黒ローソンを初めて見ても「あれ、この店は何の店だろう」と困惑することはありません。それは「LAWSON」という英文字の「形」が一貫しているから。

何が言いたいのかというと――

「形」を変えなくても「色」を変えれば、見る人に伝わるイメージはがらりと変わる。それと同時に、本質的な価値が変わってはいないことも、ちゃんとわかってもらえるのだ、ということです。

安心感と新しさ、一挙両得の鍵は「色」にあり 

 

 
ロゴマークの「形」は変えずに「色」を変える。そうすれば、これまで長い時間をかけて培ってきた「○○のマークでおなじみの会社」という安心感はそのまま残しつつ、「私たちは新しいステージに進みます」という前向きな変化もアピールできます。

「うちのロゴマークは色と形がバッチリ調和している。色を変えただけで、おなじみの○○ではなくなってしまいそう……」

そういうことなら、基調となるメインカラーはそのままにして、組み合わせるアクセントカラーのみを変えるという選択肢もあります。従来の「形と色の調和」を崩すことなく、しっかり変わった印象になります。アクセントカラーを入れる箇所が、ほんのワンポイントだとしても、です。

 それに合わせて、キャッチフレーズ、キャッチコピーなど「言葉」も変えることをおすすめします。「あの老舗企業が、新しい一歩を踏み出そうとしている」というメッセージが、よりはっきりと世の中に伝わります。(「言葉」の変え方については、別の機会に詳しく取り上げます)

ふさわしいブランドカラーに辿り着くための案内人 

 

 
では、メインカラーにせよ、アクセントカラーにせよ、使う「色」はどうやって決めればいいのでしょうか。

「色」にはそれぞれ、意味があります。例えば、白は誠実・純粋・可能性……、黄色は楽しさ、希望、自由……。人の感性にダイレクトに働きかけ、イメージを想起させる。それが「色」の力です。不思議ですね。

ですから、企業の色=ブランドカラーは「世の中の人々に、自社に対してどんなイメージを抱いてほしいか。そして、そのイメージが自社の本質に沿っているか」を、徹底的に考え抜いた上で決めなければいけません。

もちろん、経営者や従業員のプライベートの服装や持ち物の色は、ご自身の好みで選んでかまいません。しかし、ビジネスの場は違います。明確なビジョンを持って、戦略的に「色」の力を活用する必要があるのです。

それには「色」の力を熟知した専門家の手助けが必要です。本誌編集長・目黒潤は、色彩分野で3つの特許を持っています。彼女と共に考え抜くことで、必ず、自社の唯一無二の価値を表現できるブランドカラーに辿り着けます。

ちなみに、目黒の「色」との向き合い方は実にユニークで、それこそ唯一無二。各色がそれぞれの人格を持って彼女に話しかけてくるのだそうです。それについては、いずれ特集を組んで、たっぷりとご紹介したいと企てています。