あなたの「選ばれ力」をアップします!
特許取得の色彩設計師® 目黒潤の「カラー戦略マガジン」を開いてくださり、どうもありがとうございます!
こちらのマガジンでは、古来から伝わることわざや慣用句から「色」が入っているものをピックアップし、現代のカラー戦略で読み解いていきます!
あなたの日々の生活や、ビジネスシーンに活かしていただき、「選ばれ力」をアップしていただけたら、とても嬉しく思います!
色彩設計師® 目黒潤
本日のお題
寒の兎か白鷺か
(かんのうさぎかしらさぎか)
こちらの意味は・・・
真っ白いもののたとえ。
冬の兎も白鷺も白いことから。
「うさぎ」の「さぎ」と「しらさぎ」の「さぎ」で音も合わせられている。
(参照:故事ことわざ辞典)
だそうです。
韻も踏んでいるなんて、カッコいいですね!
今回は「白ならでは・・・」のたとえ話をしていきたいと思います。
それでは、はじまりはじまり~!
白 on 白の「表現美」
(2023年1月18日配信の「カラー戦略マガジン」より)
こちらのマガジンで何度も書いておりますが、私は石川県は奥能登の、漁師町出身です。
歩くとカモメにしか出会わない超田舎なので、普段は塩っ辛くて寂しい街なのですが、年に一度、お盆の季節に開催されるお祭りだけは、それはそれは盛大でした。
お神輿が出て、そのお神輿を守る役割の「キリコ」と呼ばれるものが出ます(上の写真が「キリコ」です)
高さ3メートルほどの田楽みたいな形の「キリコ」を、15名前後で担ぐのですが、女性も担ぐということが珍しいらしく、テレビ局のクルーやカメラ小僧みたいな人が、たくさん撮影に来て、賑わっていました。
このお祭りは、男の神様と女の神様のデートを祭ったものなので、当日は実際に男女のトキメキの場になることが多く、中学生・高校生になると、特に女子は洒落っ気を出して、オシャレをして好きな男の子の周りをウロチョロしていました。
私の祖母や、祖母のお友達も、裏の畑で男女の過激な場面を見た!と興奮しながら報告し合っていました。
子どもの私に分からないように話していましたが、子どもってそういうことを敏感に察知しますよね。笑
その時は、何か私に聞かせたくないことを言っているなーぐらいでしたが、数年後に、点と点が線で繋がり、話の全貌が分かりました。笑
ところで、私はお祭り大好き!他のなによりお祭り優先!だったので、好きな男の子の周りをウロチョロすることは無く、祭り衣装に身を包んで、小学生から高校生まで、皆勤賞でずっと「キリコ」を担いでおりました。
ハードなお祭りなので、「キリコ」を担ぐと、肩にあざやすり傷ができるくらいでしたが、そんな傷たちも誇らしい勲章に思えるくらいに、私はお祭りを愛していて、「キリコ」も大好きでした。
「キリコ」の胴体の部分は、表面には障子紙が貼ってあって、中にはろうそくが入れてあり、夜になるとちょうど「行燈」のような美しさがあります。
表面の障子紙には色々な文字や絵が描いてあるのですが、これは毎年の夏休みの度に、地元の男の子達が集まって作っていました。
絵は浮世絵みたいな絵で、文字は漁師町なので、「漁火」とか「大漁」とか、そんな感じだったと思います。
これを同級生の男の子達が作ったのか?いつも鼻水垂らしてるアイツもやったのか?と、ちょっと疑うぐらいに、毎年毎年、それはそれは素晴らしい出来映えでしたが、中でも私がいくら眺めていても飽きなかったほど、心を奪われたものが、
「浮き字」
という表現技法です。
これは、白い障子紙の上に、厚さ7センチほどの、立体的な厚みのある文字を貼るのですが、その文字の色が、なんと、
白
なのですよ。
つまり、白い障子紙の上に白い文字を貼る、
白 on 白
なのです。
雰囲気としては、下の写真のような感じです。
写真は、文字がアルファベットになっていますが、キリコはこれが漢字で、縦書きになっているとイメージしていただければと思います。
キリコの「浮き字」の何がカッコいいかって、
立体になっているのに、筆で書いた文字の、トメやハライが繊細に表現されている
という技術的なことと、
白に白を重ねて、「影」だけで表現しているなんて、粋で上品!
という「表現美」があると思います。
特に、脇役である「影」にモノを言わせて、文字本体の美しさをほのめかしている なんて、とってもステキ!!
白 on 白だからこその、成せる業ですよね!
余談ですが、「厚み」の正体は、発泡スチロールです。
本当は、文字の形に切り抜いた和紙を何十枚も何百枚も重ね貼りして厚みを出すのが、本来の「浮き字」の作り方だそうですが(長老が言っていたような記憶)、そんなことをしていたら、作るのに時間がかかって仕方が無いので、現代の世の中では、発泡スチロールで厚みを出しているようです。
新しい戦法…「浮き字戦法」!
「白」とは、ごまかしの利かない、清廉潔白な色ですね。
「緊張」を表す色でもあると思います。
さて、緊張する商談の場面では、この「浮き字戦法」を採り入れて、「浮き字」が脇役の影にモノを言わせるように、
「脇役に、本体である<あなたの良さ>を表現してもらう」
というのはいかがでしょうか。
ビジネスシーンでの脇役とは、その場面によって異なると思います。
あなたの部下の方々やチームメンバーかもしれませんし、スーツやプレゼン資料かもしれません。
ちなみに私は、これらのどれにも気を使いますが、その中で最も小さいものは、
ホチキスの針
です。
そう、ホチキスの針にまで、気を使っているんですよ。
資料の端をホチキス留めする時、なるべく真っ直ぐになるように、そして資料を配布する方が複数いらっしゃる場合は、ホチキスの留め方で当たり外れが出ないように、一針一針、集中して留めています。
どこぞのお嬢さんのように、恋バナをしながら、適当にパチンパチンなんてやっていませんよ。笑
一針一針、真っ直ぐになるように目を見開いて、もしかしたら集中するあまり、口も半開きになっているかもしれません。笑(でもヨダレは垂らしていませんよ。笑)
それぐらい集中しているのはもちろんのこと、私は、
留めた針の端っこが平らにつぶれるホチキス
を使っています。
これを使うと、手にホチキスの針が引っかかることがありません。
お相手に、安全に資料を読んでいただくことができます!
小さなことですが、この戦法は、実は、
「将を射んとする者はまず馬を射よ」
の逆バージョン、でも意味は同じになっているんです。
「将を射んとする者はまず馬を射よ」の場合は、敵(お相手)の脇役から攻めていく戦法ですが、「浮き字戦法」は、自分の脇役を整えて、脇役に「自分の良さ」を語ってもらう戦法です!
万が一にでも、私が作成した資料で、お相手におケガをさせたくありません。
これは、私なりの礼節であり、商談への本気です。
どんな勝負でも、勝つ時もあれば、負ける時もあります。
でも、自分の脇役という、いわゆる「自分の細部」にまで「気」を行き渡らせて、自分を高めることを重ねていると、確実に強くなっていくと、私は信じています。
私は相手にビクビクするのはバカバカしいので、自分の中でできる、この「浮き字戦法」を極める考えです。
そうすると、ホチキスの針一針さえも気を抜かないようにするための「時間と余裕」が必要になってくるんですね。
なので今後の私は、「唯一無二のものをオーダーメイドでご提供する」、この一点に吹っ切ることに決めました。
そこまでやらなくてもいい、一般的なものでいいというご要望には、お応えできなくなると思います。
小手先だけの私でよしとする方とのお付き合いは、私が満足できないし、歪んだ気の使い方をするので、とても疲れるんですね。
全力投球の私のサービスをとても喜んでいただけて、単なる発注・受注の関係ではなく、「お互いに好き同士」のあたたかい信頼関係を築いていきたいと思います。
お仕事を選ぶ余裕なんて無かったですし、なんでも経験だと思って、突っ走ってきた10年でしたが、無理に視座を下げて自分を消耗するのは、もうおしまいにしました。笑
お客様が喜んでくださるものは、全部私の感性から生まれています。
だから私の感性を大切にして、厚みをつけていくことにしました。
「浮き字」の厚みから影が生まれ、その影が「浮き字」のカッコよさを語っているように、私の感性に厚みを付けて、もっとお客様に喜んでいただく所存です。
あなたが脇役に語ってもらうこととは!?
「白」を彷彿とさせる、シンとした緊張感に包まれるような商談の場面、それこそ文字通り、頭が「真っ白」になるぐらいに緊張する場面で、あなたが「浮き字戦法」を採り入れるとしましたら、脇役に何を語ってもらいますか。
私の場合は「お相手への礼節、つまり商談への本気」を語ってもらいます。
それが、自分の感性に「厚み」をつけることに繋がり、ひいては、お客様に深く喜んでいただくことに繋がると信じているからです。
あたたかい信頼関係を築くことにも繋がると思っています。
脇役に語ってもらいたいことを考えてみるのも、「選ばれ力アップ」のきっかけになりそうですね!
本日のカラー戦略的結論
あなたの脇役は、あなたの何を語るのか
現代のカラー戦略で読み解いた「まとめ」
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